2026/9/29

【開催報告】異なる活動がつながり、願う未来への一歩が見えてきた——共創型勉強会「結らぼ」第1回 

2026年9月18日(金)、公益財団法人日本ウェルビーイング財団は、共創型勉強会「結らぼ」の第1回を、東京・浜離宮恩賜庭園内にある茶室「芳梅亭」にて開催しました。今回の助成先である共創パートナー3団体(株式会社キッチハイク、認定NPO法人テラ・ルネッサンス、一般社団法人日本ウェルビーイング推進協議会、)のメンバーと伴走者、財団スタッフを含む15名が参加し、緑に囲まれた空間で半日をともにしました。これは、助成金での支援のみならず、よい社会を生み出したいと願いながら、日常では接点がない団体が繋がり合うことで、新たな価値を生み出そうとする日本ウェルビーイング財団ならではの試みです。

全体の企画・ファシリテーターとして山本未生氏(一般社団法人 World In You代表)をお迎えしました。

I(自分自身)・We(家族や組織)・It(社会や地球)で、ウェルビーイングを旅する

この日のワークの軸になったのは、「I(自分自身)」「We(家族・パートナー・組織・チーム)」「It(社会・コミュニティ・地球)」という3つのレイヤーで自分自身のウェルビーイングを見つめ直す時間です。それぞれ異なる社会課題や活動領域に向き合う仲間が、団体や役職の枠をいったん離れ、一人の「ひと」として「自分はどのような未来を願っているのか」を見つめ、語り合いました。

まずはペアになり、「あなたのウェルビーイングは、いまどうですか?」という問いから対話がスタート。どんな感情、色、言葉、体感が浮かんでくるか、それはどこからきているのかを、じっくりと言葉にしていきました。

続いて、参加者はそれぞれが関わる「We」のシステム(家族、チーム、組織など)を一つ選び、そのシステムの境界の中に一人で、そしてペアの相手も許可を得たうえで一緒に入ってみるというユニークなワークに取り組みました。ふだんは自分自身の言葉で語っているシステムを、パートナーに言語化してもらう新鮮さや、境界を超えて自分の描いていたWeのシステムに入ってもらったときに「来てくれて嬉しい」と感じられたことなど、あちこちのペアからさまざまな気づきが聞かれました。

さらにペアを組み替え、今度は「It(社会・コミュニティ・地球)」のウェルビーイングへ。地球や自然とのつながりを想像しながら、ふだんは地球のことをあまり意識していなかったと気づいた人や、幼い頃はもっと地球を身近に感じていたのに、いまはどこか寂しさを覚えるという率直な声も聞かれました。サンゴの白化からの回復に、地球の自然治癒力を重ねるイメージも語られました。

最後に、I・We・Itを旅してきた実感をもとに、それぞれの重なりやつながり(アライメント)、逆につながりが少ないと感じるところを振り返りました。「We=経済の話が多い」「身体知の欠如が課題解決の鍵になる」など、自分の暮らしと社会・地球とのつながり方を捉え直す声が多く上がりました。

「願う未来」へ、どんなシステムとの関わりを創っていきたいか

最後は「ひとも社会も地球も、すべての生きとし生けるものがウェルビーイングである未来」を思い描きながら、自分自身がどんな未来を願うのかを、パステルやペンを使って画用紙に描く個人ワークへ。10分間の個人ワークのあと、近くの参加者と分かち合いました。

そのうえで、「その願う未来へ向けて、どんなシステムとの関わり・重なりを創っていきたいか、変化させていきたいか」を全員で考えました。家族、地域社会、企業、行政など、これまでのワークで扱ったシステムに限らず、参加者それぞれが立ちたい場所を選び、なぜそこに立っているのか、どんな感じがするかを近くの人と語り合いました。

出てきた声の一部を紹介します。

  • 多様な人材が一つの目的に向かって集まり、いろいろなシステムとつながりを持つ人たちを結びつけていきたい。

  • 一人ひとりがウェルビーイングであることが、その人が関わるWe(組織やチーム)のウェルビーイングにつながり、さらにIt(社会や地球)のウェルビーイングへとつながっていく。そう考えると、WeとItの距離がぐっと近く感じられた。

  • 企業との関わりをより深めることで、Wellbeingやサステナビリティを、少しでも自分ごととして意識してもらうきっかけをつくりたい。

  • 資本主義のシステムには、ねじれや分断がある。だからこそ、その資本主義との重なりを少しずつつくっていきたい。まだ気づいていない人は多いけれど、気づいてもらうための場はすでにある。

  • 手触り感のある場を、もっとたくさんつくっていきたい。地域に根ざしたLocal Wellbeingな場をつくりながら、指標や因果関係を明らかにすることも目指していきたい。

一人ひとりが起点となりながらも、家族・組織・地域・経済といった多様なシステムとの関わり方を模索する時間になりました。

おわりに

「ひとも社会も地球も、ウェルビーイングである未来」という大きな問いを、I・We・Itという身近なレイヤーから一人ひとりが手繰り寄せていく——そんな半日でした。参加者の皆さんが自分自身の言葉で気づきを語り合う姿から、ウェルビーイングは誰かに与えられるものではなく、一人ひとりが自分の関わるシステムとの関係を見つめ直すところから生まれていくものだと、あらためて感じさせられました。

結らぼは、今後も第2回、第3回と続いていきます。共創パートナーのみなさまとともに、これからも歩みを重ねていきます。


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